ノーコックな話
ノーコック打法。
女子プロに多いですね。
特に坂田塾出身の女性ゴルファーは大抵がノーコックスイング。
私も坂田塾出身なので、男ですが今もなおけっこうなノーコック打法です。
当時、ハーフショット(腕が地面と平行)の練習をひたすらしていましたが、
そのトップでのコックの角度は120度。これは必須事項。
そのハーフショットでのトップは、左腕はしっかり伸び、右肘は90度に曲がり地面と平行で。右脇を締めるような動きはご法度でした。
この打ち方、確かにジュニアや女性など非力であればかなり上達します。割と飛距離も出ます。
非力であればあるほど、トップの高さとクラブの重さを活かしやすいスイングなので、見た目はちょっと微妙かもしれませんが、理にかなっています。
また、コックがないので、リリースのタイミングも一定になりやすいため、タイミングが取りやすく、運動神経がない人でも割とまともに当たってくれるスイングだと思います。
デメリットとしては、シャフトのしなりを活かしにくいことがあげられます。硬めのシャフトより、柔らかい方がタイミングをとりやすいです。また、クラブをムチの様にしならせるようなコツで飛ばすスイングする人には向いていないです。
トップでクラブがほぼ天井を指しますので、
無理にシャフトをしならせようとすると、ノーコックから急激にコックが入るのでブレが大きく、インパクトのタイミングが安定しません。
当時、ノーコックをみっちり練習しすぎたせいで、今ではコックするのが単純に怖いですね。ちなみに、グリップは左の親指はショートサム(左親指を縮め気味に)で握るよう指導されてたので、どうしてもコックにブレーキがかかりやすく、ノーコックのためのグリップをしていたことになります。
ちなみに、ロングサム(左親指を伸ばし気味)で握れば、親指の動きが解放され、コックが溜まりやすくなります。コックが溜まりクラブヘッドの運動量が多くなれば、基本的には飛距離が伸びます。もちろん、タイミングの取りやすさがノーコックより失われますので安定感では劣ります。
言い換えると、ショートサムで握っている人がコックの多いスイングを目指していたら、それは上達というか、理想のスイングの妨げになっている可能性があります。
方向性重視のスイングを目指しているのに、ロングサムで握っていても、目的とグリップが合っていないので期待したようなボールが打ちにくいかもしれません。
故に、アドレスからハーフトップにおいて、
ノーコック+ショートサムグリップの坂田塾打法は、
安定した方向性重視のボールを打つのにはとても理にかなった理論となります。